一昔前の賃貸物件に比べると、いろいろなことが「選べる物件」が増えてきました。
家具が付いている物件や、短期間から借りられる賃貸物件、そしてフリーレント物件です。
なぜフリーレント物件があるのか、その理由とメリット・デメリットをまとめます。
なぜフリーレントの賃貸物件がある?大家さんのメリットとは?
フリーレント物件とは、一定期間の家賃が無料になる物件です。
無料になる期間に定めはありませんが、1か月の家賃を無料にするフリーレント物件が多いようです。
家賃が無料の物件には何か不具合があるのではないか、本契約したら倍の家賃を請求されるのではないかと不安に感じる方もいますが、そのような心配はいりません。
フリーレントにする大家さんのメリットは、値引きをしなくていい点です。
入居者にとっては無料期間があるので、値引きをしてもらったようなものです。
しかし、大家さんにとっては空室のままにしておいたり家賃を下げたりするよりフリーレントを利用して入居者を募集したほうが大きなメリットになります。
空室を埋めるための手っ取り早い方法は、家賃を下げることですが、1部屋家賃を下げると他の入居者からも家賃の値下げ交渉をされるかもしれません。
また、一度下げた家賃を値上げするのは難しいので、できれば家賃はそのままにして空室を埋めたいのです。
フリーレントにすることで、新規の入居者に魅力を感じてもらえるのは、大家さんにとってメリットです。
フリーレントの賃貸物件の入居者にとってのメリットとは?
フリーレントの賃貸物件は、入居者にとってもメリットがあります。
一番のメリットは、家賃が一定期間無料になることです。
賃貸物件から賃貸物件に引っ越す場合、住みながら新居を探すことになります。
新居を契約してから前にいた賃貸物件を解約することになるので、契約と解約のタイミングによっては、家賃が二重に発生することがあるのです。
新居がフリーレントであれば、期間内は新居の家賃は支払う必要がなく、前に住んでいた物件の家賃だけ支払えばいいのは魅力です。
二重払いになるのを防ぐために、慌てて引越しをする必要もなくなります。
フリーレントの賃貸物件に潜むデメリットとは?
フリーレントの賃貸物件のデメリットは、契約期間が決まっている場合がある点です。
たとえば、家賃無料の期間が3か月の物件で、3か月で解約されてしまうと大家さんは家賃収入がなく、損をすることになります。
そのようなことがないように、「2年は解約できない」というような契約期間が設定されていることがあるのです。
万が一、契約期間内に解約する場合は、違約金を支払わなければいけません。
また、フリーレント物件のなかには家賃は無料だけど、管理費や共益費などは初月から支払わなければいけないケースもあります。
家賃以外の費用はいつから発生するのかも、契約前に確認しておきましょう。