中古住宅のリフォームの際にオール電化を取り入れたときの設備の変化と電気代

中古住宅のリフォームの際にオール電化を取り入れたときの設備の変化と電気代

生活に必要な設備として、給湯やキッチンの調理設備などがありますが、一般的な住宅では電気とガスでまかなっていることが多いです。
しかし近年ではオール電化の住宅も増え、中古でもリフォームする方が増えています。
オール電化にすると光熱費を1つにまとめられるだけではなく、ガスとオール電化での設備の違いと、電気料金について解説します。

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住宅のシステムのひとつであるオール電化の特徴とその設備

住宅のシステムのひとつであるオール電化の特徴とその設備

オール電化とは、通常の住宅でガスや灯油などを使用する給湯器や調理設備を、電力で作動するものにすることで、すべての動力を電力でまかなうシステムのことです。
燃料を燃焼させることがないので空気を汚すことがなく、部屋の中の空気をきれいに保つことができます。
また火を使わないで生活できるため、火災が発生する確率が格段に低くなるため、高齢者でも安全に使用することができると人気が高まっているシステムです。
さらに大きな災害があった場合、電気は数日で復旧しますが、ガスは1週間から1か月と長い時間がかかります。
そのため災害が起きても日常生活に戻りやすいことも特徴です。
設備としては主にガスを使用していることが多いキッチン、お風呂、冷暖房器具の設備が変わります。
中古の場合では設備のリフォーム工事が必要となります。
それぞれの設備に分けて解説します。

IHクッキングヒーター

通常はガスコンロを設置することの多いキッチンでは、オール電化になるとIHクッキングヒーターを使用します。
火を使わずに電気のエネルギーで調理をします。
以前はガスコンロに比べて火力が弱いといわれることもありましたが、最近の機種は性能も上がり、調理器具に直接熱を伝えることができるため、火力が弱くなることはありません。
火が出ることがないので、火の消し忘れや元栓の締め忘れを気にすることもありません。
機種によってはチャイルドロックや、切り忘れ防止機能、空焚き防止機能が付いているものもあり、安全性が高いといえます。
またコンロのようなでこぼこがなく、フラットな造りになっているので掃除や手入れがしやすいメリットがあります。

電気給湯器

電気給湯器はオール電化の住宅にはもっとも重要な設備といえます。
深夜の電気の安い時間帯を利用してお湯を作る給湯設備で、昼間は貯めておいたお湯を利用するシステムです。
高温で貯められたお湯を適度な温度に調節して使用します。

床暖房設備

床下にヒーターや、温水が通るパイプを巡らせ、その熱で床材を温めて部屋全体を温める設備です。
電熱線に電気を通して加熱する電気式と、温水をパイプで床下に通す電気温水式の2種類があります。
床暖房設備があれば消費電力の大きいエアコンの使用を減らせるため、電気代の節約にもつながります。
他にも必須ではないものの設置するとよい設備に太陽光発電システムがあります。
オール電化は電気料金の安い深夜の電力を使うので、昼間の電気料金は高くなります。
そこで太陽光発電システムを設置して昼間は自家発電する家庭も多いです。

オール電化の給湯機であるエコキュートと電気温水器の違いを比較

オール電化の給湯機であるエコキュートと電気温水器の違いを比較

オール電化で使用される電気給湯器は、電気を使ってお湯を沸かす給湯設備のことを指します。
電気給湯器には電気温水器とエコキュートの2種類があり、それぞれの特徴と違いをご紹介します。

電気温水器

電気温水器は貯水タンクの中に電熱ヒーターを設置し、その熱を利用してお湯を沸かす仕組みです。
沸かしたお湯はタンクの上部に貯められ、使いたいときにいつでもお湯が使える仕組みになっています。
分かりやすく言えば大きな電気ポットのようなものです。
タンクの中は常に設定された温度で保温されているので、使いたいときに栓を捻ればすぐに適切なお温度のお湯が出るのがメリットといえます。
また災害時でもタンクにお湯が溜まっていればその分のお湯を使用することが可能です。
設置に関しても省スペースで収まるのがポイントです。
タンクの容量によりますが、本体を設置するだけで使えるため、中古物件でも対応しやすいでしょう。
注意点としては、タンクの容量が決まっているため、使いすぎると湯切れしてしまうことがあります。
湯切れしても沸かすことはできますが、オール電化の場合は昼間の電気代が高く設定されているのでコストがかかります。
またタンクからのお湯を使用するので、水圧が弱い傾向にあります。
初期費用は本体が50万円から60万円で、設置工事に10万円ほどかかります。

エコキュート

2001年に販売が開始されたエコキュートはそれまでの電気温水器とは仕組みが全く違うものでした。
エコキュートはお湯を沸かすヒートポンプユニットと、貯めて給湯する貯湯タンクユニットの2つの機器で構成されているため、中古をリフォームする場合は機器を2つ設置できるスペースを考えなければなりません。
エアコンや冷蔵庫に使われるヒートポンプの原理を利用した給湯器で、電気と屋外の空気の熱を使ってお湯を沸かすシステムです。
屋外の空気の熱を利用するため、少ない電力で済み、環境にも優しいといわれています。
電気代は電気温水器よりも安いですが、本体が高額です。
初期費用は本体が90万円から110万円、設置工事に12万円から14万円と電気温水器の2倍ほどのコストがかかります。

オール電化のリフォーム費用と月々の電気代

オール電化のリフォーム費用と月々の電気代

オール電化を導入すると、家庭で使う動力のすべてに電気を利用することから、電気代が高額になり、ガスと併用した場合よりも光熱費がかかってしまうのではないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
2人から4人の世帯での平均的な料金で比べてみます。
オール電化での電気代は年間15万円から18万円で、月々では1万円から1万5000円ほどです。
一方、通常の場合は年間10万円から13万円ほどとなっています。
この数字だけではオール電化のほうが電気代がかかると思うでしょう。
しかし通常の場合では、この電気代だけでなくガス代もプラスされます。
ガス代の平均は年間8万円から12万円と言われているので、合わせて18万円から25万円になります。
月々に換算すると1万5000円から2万円ほどです。
比較すると毎月5000円ほど安くなるのが分かります。
初期費用はかかるものの、長い目で光熱費全体を考えるとオール電化のほうがお得なのです。
オール電化の料金プランは時間帯によって料金が変動する特徴があり、お湯を沸かして貯めておく夜間は安く、昼間は高い傾向にあります。
そのため昼間に家にいることが多く、テレビを長く見る、料理をする機会が多いなど昼間に電力を多く使用する過程では注意が必要です。
さらに現在では電力自由化の影響から、さまざまな会社からオール電化で利用できるプランが登場しています。
夜間の電力が半額なるようなお得なプランから、季節に合わせて価格設定ができるプランもあるのです。
契約する電力会社や電力プランによっても料金は異なることは覚えておきましょう。
光熱費を抑えるためには電力会社の選択と、料金プランをしっかりと比較し、生活にあったプランを選ぶのが非常に重要だといえます。
また太陽光発電システムを導入することで、弱点ともいえる昼間の電力を補えば、より電気代は抑えられます。

まとめ

オール電化の設備や電気代について解説しました。
中古でもリフォームで対応することはできますし、光熱費が抑えられるのは大きなメリットといえます。
しかし昼間に電気を多く使う家庭では、逆にコストがかかってしまうことも考えられます。
生活スタイルに合わせた設備を導入して、快適な生活を実現しましょう。

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