建売住宅の特徴と考えられるメリットとデメリットとは

一戸建てには建売住宅と注文住宅の二種類がありますが、いざ購入する際にはどちらが良いのか迷ってしまいますよね。
ここでは主に建売住宅とはどのようなものなのかについての特徴を注文で購入する場合との違いを通して解説していきます。
また、そこで考えられるメリットとデメリットについても合わせてご紹介しますので、物件を購入する際の参考にしてみてください。

建売住宅の特徴と注文住宅との違い

建売住宅とは、土地とセットで売られている住居のことを指します。
建設前に販売が開始されることもありますが、基本的にはすでに建てられた完成済みの住居を指すので、間取りや外観などは決められています。
土地とセットでの購入ができるのであまり複雑な手続きが必要でないことが特徴です。
また、同じ種類としてよく扱われるのが分譲一戸建てです。
分譲一戸建てとは、家を建設するために整備された大きな土地を分譲地として、そこに建てられた物件を1軒ずつ販売するものを指します。
必ずしも建売住宅＝分譲一戸建てという意味ではありませんが、基本的には同じものとして考えられています。

注文住宅との違い

一戸建てを購入する際によく建売と天秤にかけられる注文住宅ですが、これらの大きな違いは、注文住宅はすべて1から考えて家を建てる必要があるという点です。
注文住宅の場合、まずはじめに土地探しから始まります。
土地探しの後、どんな家にするのか間取りや外観などを決め、設計して注文する必要があります。
1つ1つ好きなように設計ができる分手間はかかりますが、建売にはないオリジナリティを追求することができます。
一方、建売で契約をする場合には土地とセットで細かい点も全て決められているため、これら2種類の購入方法はそれぞれ全く正反対の性質を持っていると言えます。

建売住宅のメリット

建売での購入にはメリットが多くありますが、具体的にどのような点が挙げられるでしょうか？
ここからは建売で家を購入する際の利点を3つに分けてご紹介していきます。

価格が手ごろ

まず1番大きなメリットとしては、物件の購入価格を手ごろに抑えられるという点です。
先ほどご紹介した分譲一戸建てなどの場合には、大きな土地をそれぞれ1軒ごとの区画にわけて工事が進められます。
一度に同じような間取りの似た家を建てるためには同じ種類の建材や資材が使われます。
それらの材料は業者によって大量に発注することができるため、建設にかかる費用を抑えることができます。
建設にかかるコストを大幅に下げることで、購入価格は抑えられます。
すべて1から設計する注文住宅に関しては依頼する業者も多くなり、また1つずつ材料を仕入れなくてはいけないため、こだわる分だけ価格は上がってしまいます。
そういった点から見ても、建売の場合は利用する業者が少なくて済むため、材料費以外にもかかるコストは最小限に抑えられると言えるでしょう。

手続きが簡単

価格以外にも、必要な手続きが少なくて簡単に済ませることができるという点も大きな利点と言えます。
土地探しから始める注文住宅の場合は、細かいところまで1つひとつの工程を相談しながら決めていく必要があり、手間も時間もかかってしまいます。
また土地と住居を別々で購入するため必要な手続きが複雑になってしまいがちです。
それに比べて建売の場合は土地とセットになっている分、契約時に必要な手続きが少なく済むため、家探しを始めてから契約が完了するまでにかかる時間が短く、すぐに入居することができます。
家の購入となると複雑な手続きを想像して金額が高く感じてしまうイメージもあるかもしれませんが、建売で契約をする場合にはそこまで気負うことなく手続きを進めることができるでしょう。

物件の確認ができる

購入前に物件を確認することができるという点も大きなメリットです。
すでに完成した家を内覧し、間取りや部屋の広さなどを事前に確認したうえで契約を決められるので、どのような暮らしをするか先に想像することができます。
また1つに限らずいろいろな物件を見比べたうえで決めることができるため、それぞれの暮らしに合った物件選びをすることができます。
注文住宅のように家が建つまではわからないといった不安もなく、安心してから契約を決めることができるのは一戸建てという大きな買い物をする際にはとても重要な点と言えるでしょう。

建売住宅のデメリット

メリットが多くある一方で、建売住宅には少なからずデメリットもあります。
ここではよくマイナスとして捉えられるポイントを3つご紹介します。

同じような住宅が多い

まず、建売で販売される家はどんな方でも住みやすいと感じられるように間取りなどの作りがパターン化してしまっていますので、その点はこだわりのある方にとってはデメリットとなってしまいます。
とくに分譲一戸建ての場合には、一度に同じ業者によって建設されるためどうしても家の作りが似てしまうことは避けられません。
分譲ではない場合でも、ある程度他の家と外観や雰囲気が同じになってしまう可能性はありますので、その点は受け入れなくてはいけない部分であると言えます。
特別なこだわりがあったり、どうしても変えたい部分があるという場合には購入した後に改築をして対処することも可能です。
しかし、外観のデザインなど細かいところまでオリジナリティを大切にしたいという方にとっては、改築するだけでは物足りないと感じてしまう場合もあります。
また必要な工事に伴ってコストもかかってしまうので、他の家と同じようなデザインや間取りはマイナスな点として考えられるでしょう。

土地の状態が判断しづらい

建売で家を購入する場合には、すでに家の建設が完了したうえで契約の手続きに入るため、購入する前に土地がどのような状態なのか判断することが難しくなってしまう点が欠点として考えられます。
物件を選ぶ場合にはもちろん住居そのものも大切ですが、それと同じかもしくはそれ以上に土地の状態を確認することが重要となります。
とくに日本は地震が多いため地盤がしっかりしていないと災害などが起きたときに被害の出るリスクも上がってしまいます。
地盤の状態を確認できないと耐震性や耐久性の面で不安に感じることもあるかと思いますので、慎重に選ぶことが失敗しない鍵となります。
また、実際に土地を目で見ることができない分、信頼のおける業者と契約し事前にしっかりと相談しておくことも重要なポイントとなります。

人の出入りが多い

気軽に内覧できることがメリットな反面、実際に住むとなると他の内覧者や業者など多くの方が出入りしていることが前提となります。
そのことから、間取りや家の作りを赤の他人に知られてしまうという点がリスクとして考えられます。
誰が出入りしたのかわからないという点が気になる方や、防犯の面で間取りを他人に知られるのに抵抗があるという場合には見過ごすのが難しい点と言えるかもしれません。
セキュリティという面以外にも、さまざまな方が出入りをして壁などに触れていることも考えられますので、そういった衛生面を気にする方にもこの点はデメリットとなってしまうでしょう。
しかし、契約をした後に一度家全体の清掃を徹底するなどの対処をすることによって衛生面はそこまで大きな問題となることはありませんので、あまり神経質になる必要はないでしょう。

まとめ

一戸建ての購入は人生における大きな決断と言えます。
今回は建売住宅についてメインにご紹介しましたが、どんな家に住みたいか、予算や希望入居時期などを相談しながら自分に合った方法を見つけていくことが大切です。