築年数の経過した賃貸物件では、和室のある物件も多くあります。
最近は、洋室を好む入居者が多いため、和室のある物件の空室が埋まらず困っている方も多いでしょう。
しかし、アイディア次第では洋室にリフォームすることなく、和室のまま空室対策をおこなうことも可能です。
そこで今回は、洋室にせず和室のまま空室対策はできるのか、和室のメリットやアイディアをご紹介します。
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賃貸物件の和室でもっとも多いのが、リビングが隣接している寝室が和室となっているタイプです。
現代で、リビングが和室になっているタイプはほとんど見ることがありません。
しかし、少なくなっているとはいえ、「古民家再生」がブームとなり、昔ながらの和風住宅が見直されている傾向にあります。
和室には、自然素材が多いため開放的な雰囲気が特徴的で、テーブルやソファといった固定の家具を置くことは少ないため、さまざまな用途で自由に使用できます。
また、注文住宅ではリビングの一角に畳スペースを設けたり、小上がりを作ったりするなど、伝統的な和室の良さを生かしつつ、おしゃれな現代住宅も多いです。
賃貸物件であっても、照明器具や壁紙などのインテリアの組み合わせ次第で、個性的な空間を作り出すことができるため、和室のままでも十分空室対策は可能といえるでしょう。
洋室はなぜ人気なのか
賃貸物件の条件検索でも「フローリング」という項目があるサイトも少なくありません。
これは、フローリングタイプの部屋が人気だからこそ、項目が作られているのだと考えられます。
とくに、若い世代には賃貸物件を選ぶ際の最優先項目となります。
実家がフローリングであるため、一人暮らしの部屋もフローリングが当たり前という人も珍しくありません。
そういう方にとっては、和室はなじみがなく、住みにくく感じることがあるかもしれません。
たとえば、感触に慣れていないため落ち着かない、掃除の仕方がわからないなどといった理由から避ける人も多いでしょう。
インテリアも、洋室に合わせて使用したい場合は候補から外れてしまいます。
和室のまま空室対策をおこなうメリット・デメリット
ここでは、オーナー・大家さんと入居者それぞれにとってのメリットとデメリットについてご紹介します。
オーナー・大家さん側のメリット
オーナー側で考える際は、メンテナンスのしやすさがポイントとなります。
ここでは、主に2つのメリットについてご紹介します。
1つ目は、比較的丁寧に使用してくれる点です。
畳は傷つきやすいため、入居者が丁寧に使用してくれる傾向にあります。
2つ目は、床の遮音性に優れている点です。
畳の効果により、遮音性が高まるため上下階のトラブルを防止することができます。
オーナー・大家さん側のデメリット
上記では魅力的なメリットについてご紹介しましたが、気を付けていただきたい点もございます。
ここでは、主に3つのデメリットについてご紹介します。
1つ目は、メンテナンスに費用がかかる点です。
入居者の使い方次第では傷みが激しく、その分費用がかかる場合があります。
2つ目は、変色しやすい点です。
畳は日焼けにより変色しやすく、空室には養生などで対策をする必要があります。
3つ目は、入居中のメンテナンスが難しい点です。
入居中の場合は、メンテナンスが難しいため畳の寿命が短くなる可能性があります。
入居者のメリット
続いて、入居者側で考える場合は、暮らし方や住み心地がポイントとなります。
ここでは、主に3つのメリットについてご紹介します。
1つ目は、多様な使い方ができる点です。
たとえば、寝室として使用する場合はそのまま布団を敷くことができ、布団がない場合は子どもの遊び部屋やお昼寝など多様な使い方ができます。
2つ目は、調湿効果がある点です。
畳だけでなく、襖や障子にも湿度を調節する効果があるため、湿気がたまりにくくなります。
3つ目は、足腰のダメージが少ない点です。
床が柔らかいため、足腰のダメージが少なく、小さなお子さまが転んでも衝撃を吸収してくれるため安全です。
入居者のデメリット
上記では魅力的なメリットについてご紹介しましたが、気を付けていただきたい点もございます。
ここでは、主に3つのデメリットについてご紹介します。
1つ目は、収納が少ない点です。
寝室として使用する際は、押し入れが布団専用となってしまい、その分の収納スペースが少なくなってしまいます。
2つ目は、カビが発生しやすい点です。
たとえ調湿機能があったとしても、換気状態が悪いとカビが発生することもあるため、注意しておきましょう。
3つ目は、ダニが繁殖することもある点です。
畳の上にカーペットなどを敷くと、ダニが繁殖しやすくなるため注意が必要です。
和室のまま空室対策をする際のアイディア
空室対策をおこなう際は、まず入居者のターゲット層を明確に設定しておかなければなりません。
ここでは、和室のまま空室対策をする際のアイディアをご紹介します。
障がい者や高齢者をターゲットにするケース
畳の素材は柔らかく、い草の香りなどによりリラックス効果があると言われています。
そのため、和室は高齢者に好まれやすい傾向にある一方、障害のある方にも適していると評価されています。
和室の良さを理解してくれる高齢者などをターゲットにすることで、入居率の促進を図ることができるでしょう。
また、障がい者や高齢者の方は長期入居する傾向にあるため、入居条件を緩和することで入居しやすくなり、安定した経営も期待できます。
しかし、高齢者の入居に消極的なオーナーもおられるでしょう。
高齢者ならではの不安もありますが、安心して暮らせるようリフォームを施工したり、家賃保証会社を利用したりするなど対策を立てるのも効果的です。
外国人をターゲットにするケース
実は、現在ヨーロッパでは畳ブームが起こっており、日本人よりも憧れを持っている人が多いのです。
また、日本に訪れる外国人労働者は年々増加傾向にあるため、和室のニーズは保たれるでしょう。
法務省では、外国人労働者の受け入れを目指すため、住宅の確保や長期滞在が可能な体制を整備しています。
そのため、外国人の入居者をターゲットにしたアピールも有効といえるでしょう。
ひとり親世帯をターゲットにするケース
現在日本では、3組に1組の割合で離婚していると言われるほど離婚者数が増加しています。
また、小さなお子さまのいるシングルマザー世帯の入居は、騒音トラブルや収入面、早期退去の可能性があるため、受け入れを拒否しているところも少なくありません。
そこで、反対にシングルマザー世帯をターゲットにすることで差別化が図れ、空室対策をおこなうことが可能です。
さらに、子育て世代には畳のクッション性や優しい雰囲気がピッタリといえるでしょう。
ホームステージングをおこなう
中古住宅や賃貸物件の内見などで、成約率が上がると言われているのがホームステージングです。
そのため、入居率が上がりにくい和室のある物件ではおすすめの方法となります。
たとえば、ホームステージングで「和モダン」をコンセプトに、畳や照明器具などで独特の雰囲気を演出することで、おしゃれなイメージをアピールできるため、入居促進効果が期待できるでしょう。
まとめ
和室のままであっても、インテリアの組み合わせ次第で、十分空室対策は可能です。
オーナー側は、遮音性に優れる点がメリットである一方、メンテナンスに費用がかかる点がデメリットでもあります。
空室対策のアイディアとしては、ターゲット層を明確にしたうえで、ホームステージングなどを取り入れるのが効果的です。
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