賃料査定とは？所有する家を貸すときの家賃を決めるポイントをご紹介！

賃貸管理・賃貸経営を始めるのであれば、まず賃料の決め方を知っておかなければなりません。
賃料の希望額がある場合でも、一度賃料査定を受けて現実的な金額を把握しておくことが大切です。
そこで今回は、賃貸経営を始める前に知っておきたい賃料査定とは何か、査定のポイントや賃貸の方法について解説します。
亀戸周辺で賃貸管理・賃貸経営を始めようとしている方も、参考にしてみてください。

家を貸す前に受けておきたい！賃料査定とは？

マンションや一戸建てなどの家を購入したものの、急な転勤などにより引っ越すことになった場合、住まなくなる家を売却する方法のほか、誰かに貸すという選択肢もあります。
将来的に、その家に戻る可能性があるのなら、売るのではなく、貸すことで家賃収入を得ながら所有し続ける方法が有効です。
そこで、家を貸すとなると問題となるのが、家賃設定ではないでしょうか。
家賃の目安となる金額を知るには、不動産会社へ「賃料査定」を依頼すると良いでしょう。
不動産会社のおこなう賃貸査定の方法には「簡易査定」と「詳細査定」の2種類があります。
ここでは、それぞれどのような賃貸査定なのかをみていきましょう。

簡易査定とは？

簡易査定とは、近隣にある賃貸物件の取引履歴などを参考にして賃料を査定する方法です。
直接訪問せずに、物件に関する情報だけで賃料を算出するため、机上査定とも呼ばれます。
実際の物件を確認していないため、精度の低い査定結果となりますが、おおまかな相場観を掴みたいというときにおすすめです。
場合によっては物件の写真や登記簿謄本の提出が求められますが、依頼してから査定結果が出るまでの期間も比較的短いのが特徴です。

詳細査定とは？

詳細査定とは、不動産会社の担当者が直接現地を訪れて査定をおこなう方法で、訪問査定とも呼ばれます。
簡易査定の情報にくわえ、家の状態や設備、日当たりや周辺環境なども実際に目で見て確認をするため、より精度の高い査定結果が望めます。
場合によっては、建築設計図や重要事項説明書、売買契約書といった書類の提出が求められますが、現実的な賃料を算出するために必要なものです。
なお、賃料査定当日は立ち会いが必要ですが、担当者が実際に訪問するため、修繕の必要性や劣化の状態を把握できるというメリットもあります。

賃料査定額を参考にして賃料を決めよう
詳細査定を受けたからといって、必ずしもその賃料査定額で家を貸す必要はありません。
査定結果はあくまでも参考値として、賃料の設定をしましょう。
また、査定額で必ず貸せると保証するものではないと、理解しておきましょう。
家を貸すかどうかを迷っているのであれば、賃料査定の結果を判断材料の1つにすることをおすすめします。

家を貸す前に知っておきたい！賃料査定のチェックポイントは？

どうせ家を貸すのであれば、少しでも高い賃料で貸したいと誰しも思うでしょう。
しかし、やみくもに高い賃料を設定すれば、なかなか借り手がつかず、空室状態が続いてしまうことになります。
当然ながら、空室であれば家賃収入はゼロです。
さらに、人の住まなくなった家は急速に劣化が進むため、これを防ぐための管理をおこなう手間や費用ががかかってくるでしょう。
やはり、賃貸物件にはそれぞれ相応な賃料があるのです。

賃料査定のチェックポイント

納得した賃料を設定するために、不動産会社がおこなう賃料査定の根拠となる部分、賃料査定のチェックポイントを把握しておくと良いでしょう。
賃料査定のチェックポイントは次の3つです。

1.類似物件の調査
不動産会社では、賃料査定の依頼を受けると、まずその賃貸物件とよく似た条件の物件の賃料が、現在いくらであるかの調査をおこないます。
立地や築年数、間取りなどが似ている物件をひとつひとつ確認するといった地道な作業で、対象は入居者を募集している物件だけでなく、入居中の物件も含まれます。
参考とするのは、不動産情報サイトやレインズと呼ばれる不動産会社共通の不動産情報ネットワークなどです。

2.平均賃料の坪（㎡）単価を算出
次に、類似物件の調査結果をもとに、平均賃料の坪または平米当たりの単価を算出します。
そこへ、依頼された賃貸物件の面積を掛け合わせることで、査定額を計算することができます。
なお、この際、立地や利便性、詳細査定で目視した物件の状態や設備といった違いを考慮し、賃料の加点・減点をおこなう作業が大変重要です。

3.地域性や傾向をもとに調整
最後に、これまでの査定結果に、地域性や傾向などを加味して加点・減点をおこない、査定額の調整をおこないます。
このようなポイントを重視して、賃料査定はおこなわれます。

賃料査定の根拠を確認しよう

不動産会社から賃料査定額が提示されたら、その根拠をしっかりと確認することが大切です。
家を貸すということは借り手がいなくては成立しないため、賃料査定はしっかりとした根拠に基いたものでなければ意味がないのです。

貸す家の賃料査定のあとに決めたい！3種類の貸し出し方法とは？

家を貸すとなったら決めなくてはならないのは、家の貸し出し方法です。
家の貸しだし方法には「賃貸借契約」「サブリース」「定期借家契約」の3種類があります。
家を貸すときには、この3種類の貸し出し方法のなかから1つを選ぶ必要があるのです。
ここでは、それぞれの特徴をみていきましょう。

賃貸借契約とは？

賃貸借契約とは、一番オーソドックスな貸し出し方法です。
賃貸借契約の契約期間は、1年以上であれば自由に設定できますが、一般的には2年に1度の更新となることが一般的です。
この更新については、原則として入居者の希望を拒むことはできません。
そのため、将来的にその家に戻りたいという希望がある方は注意が必要です。
賃貸借契約で家を貸すのであれば、基本的に、入居者から「解約したい」という申し出があるまではその家に戻ることはできないと理解しておきましょう。

サブリースとは？

サブリースとは、不動産会社へ家を貸すことで、不動産会社がその家を入居者へまた貸しするという方法です。
入居者は不動産会社と賃貸借契約を結ぶため、物件の管理や維持は不動産会社へ安心して任せることができます。
また、空室の期間の賃料も受け取ることができるという大きなメリットがあります。
ただし、手数料として賃料の10%程度を不動産会社へ支払うことになるため、通常の賃貸借契約より毎月の家賃収入が少なくなります。
なお、サブリースでは2～5年で契約更新となり、その際賃料の改定がおこなわれることが一般的です。

定期借家契約

定期借家契約とは、家を貸す期間を自由に決めることのできる契約です。
通常の賃貸借契約のように更新しなければならないという決まりはなく、基本的には契約期間を過ぎれば入居者は退去することになります。
契約期間を1年未満にすることも可能なため、近い将来、家に戻る予定があるという方に向いている方法です。
ただし、契約期間があまり短いと入居者がなかなか決まらないといった状況になりかねません。
家を貸したい期間にもよりますが、どうしても入居者をみつけたいというのであれば、通常の賃貸借契約にしておくことをおすすめします。

まとめ

所有する家を貸すときには、しっかりとした根拠のある賃料査定額を参考に家賃を決めましょう。
また、将来的にその家に戻りたいという希望があるのなら定期借家契約が最適ですが、入居者がみつかりにくいというデメリットがあるため、慎重な判断が必要です。